今日の級訓決めはおもしろかったです。
反論がたくさん出て話し合いが盛り上がりました。
自分自身も悩む場面がたくさんありました。
それだけ、真剣にクラスのことを考えてくれているんだと思い、うれしくなりました。
簡単に決まるものには、価値がありません。
そんなことを伝えたくて、明日、以下のような学級通信を出したいと思います。
クラスはつくるものです。
4月の段階で、「私のクラスはよい学級だ」ってことはありえないと私は思います。
4月の段階で、「私のクラスはよい学級だ」って言っている人は、ただ単に仲のよい友達がいただけだと思います。
つまり、学級がよいのではなく、自分だけがよいということですね。
学級はつくっていくものです。
3月の段階で、「よいクラスだった」って思えるようにつくっていくものです。
では、どうやってつくっていくのか?
それは、仲間の心の奥底を知ることです。
建前ではなく、自分の本心を相手に伝え、理解し合っていく過程で友情は深まっていくものです。
議論のない友情はありえない
相手の目をうかがい、自分の意見が言えない。
相手を思いやるということを誤解し、変に気をつかう。
そんな薄っぺらい人間関係なのではなく、相手の本心や弱い部分をも認め、互いに理解し合っていくことで、よりよい人間関係ができあがってきます。
そして、本心が出せる人が増えていくことでよい学級へと進化していくのです。
昨日の級訓決めでは、その片鱗が見えました。
まず、クラスの目標に掲げる級訓には、「団結」が必要なのか「努力」が必要なのか話し合いました。
最終的な目標は、団結し達成感を感じることだから、「団結」というキーワードに合った級訓がいい。
団結するためには努力が必要で、クラスの前に掲示し、確認できる級訓は、「努力」にちなんだものがいい。
と意見が2つにわかれました。
両者どちらも譲らずでした。
意見を言っては、その意見に対しての反論が出て、話し合いが盛り上がりました。
結局その場では、「努力」の方も、団結することにつながるから、「団結」をキーワードに入れた級訓は一ついれようということになりました。
もし「努力」を入れるのであれば、サブタイトルにしようということに決まりました。
次に、「団結」をキーワードにした級訓を考えました。
二つの候補があがりました。
「つぼみから花束へ」「We are the stars」の2つです。
しかしどちらも、団結を意識するには弱いという結論にいたりました。
クラスの目標をいいかげんにしたくないあまりに、多くの反論が出されました。
結局、昨日は級訓を決められませんでした。
級訓は考え直しです。
しかし、昨日の話し合いに価値はなかったかと言ったら、それは間違いです。
本心をぶつけ、それを互いに共有できました。
よいクラスへの第一歩が踏み出せたのではないのでしょうか。
そういった経験の積み重ねがよいクラスをつくっていくのです。
そして、
簡単に手に入るものには、価値がない
あなたたちは、よりよいものをつくるために、あえて級訓を昨日決めませんでした。
その決断はクラスを成長させるための大切な決断でした。
よい学級とは、簡単につくれるものではなく、多くの壁を乗り越えてつくっていくものです。
そして、その経験が将来かけがえのない宝物としてあなたたちの心に残っていくのです。
これからも自分の意見を大切にできる生徒に育てていきたいです。